SG002 『黄金の法』第2章 弁証法的発展

・この記事は、シリーズSG「『黄金の法』講座」の記事です。

 🙂 弁証法的発展

・今日のテーマは、「第2章 弁証法的発展」です。

・『黄金の法』の第2章は、西洋の歴史が説かれています。
・西洋史の始まりとして、プラトンを中心としたギリシャ哲学が説かれ、最大のエポックとしてヘーゲル哲学が説かれています。

・プラトンとヘーゲルは、同じ魂グループの人間とされていて、その中心となる哲学は弁証法です。

・弁証法は、(言葉は難しいですが)神様のつくられた宇宙の基本的な運動法則です。
・したがって、弁証法を理解することができれば、神様の御心の一端を理解することができます。

弁証法的発展とは

・弁証法的発展は、仏教で言う「中道からの発展」とほとんど同じ意味を持つと思います。
・また、「法」というのも弁証法的発展に近い概念です。

『ユートピア創造論』には、次のように説かれています。

大宇宙を創造した仏は、限りない進化と、乱れることのない大調和という、一見相反する二つの目的を整合させるために、宇宙の理法であるところの「法」を考え出したのです。(p18)

・「法」とは、進歩と調和の統合のためのものです。
・「弁証法的発展」とは、「正」⇒「反」⇒「合」という、一見背反するのものの統合です。
「中道からの発展」とは、左右の両極端を廃した発展です。

 🙂 西洋文明と東洋文明の統合

『黄金の法』では、はじめに、西洋文明と東洋文明の歴史が説かれ、その次に、日本の歴史、神の愛の使者について説かれています。
・これは、日本の地において、西洋文明と東洋文明を統合したエル・カンターレ文明を創造することが仏の世界計画であるからです。

・今日は、弁証法的観点から西洋文明と東洋文明の特徴について学んでいきます。

西洋文明・東洋文明の特徴

西洋文明の最大の特徴は「自由と発展」ということにあると思います。

・西欧の社会は、ギリシャ、ローマの時代から、個人の自由を尊重し、騎士道精神で全体を護る社会を創ってきました。
・理想を論じる思想家と、文明を発展させる科学者、実務家の活躍が多く見られます。

・その結果、科学文明や第三次産業が発展し、文明自体が発展をしました。

・歴史のなかでは、理想家肌の思想家系統の人間と現実主義の政治家系統の対立がしばしばあったように見えます。

・一方、東洋文明の特徴は、「秩序と調和」ということにあると思います。

・東洋の社会は、国家を中心に動いています。
・儒教に代表されるように、秩序を保ち、勤勉であることが美徳とされています。
・優秀な為政者は農業に力を入れ、安定した国家づくりがたっとばれています。

・国家を中心に考えるので、戦国時代か、発展のない大きな国家のどちらかの時代になりやすい傾向があります。
(日本で言えば、戦国時代の次に、徳川時代が長く続きました。)

・歴史の中心にくるのは皇帝などの権力者で、思想家系統の人間は教育者としての働きが大きいと思います。

エル・カンターレ文明建設に向けてのさまざまな対立と弁証法的発展

西洋的自由主義と東洋的秩序ある社会を統合させることが、エル・カンターレ文明の創造の鍵です。

・ここには、次にあげるような様々な要素が含まれていると思います。

① 合理主義と神秘主義の統合
・科学文明が発達すると、合理主義になり唯物論に傾きがちになります。
・一方、神秘主義になると、科学の発達が遅れ、進歩が止まります。

エル・カンターレ文明は、合理主義と神秘主義を統合した文明です。

② 個人主義と全体主義・利他主義の統合
・個人主義がすぎると自我の世界になります。
・全体のことを優先しすぎると、独裁的な全体主義か、「貧乏の平等」の社会主義が生まれます。

・エル・カンターレ文明は、利自即利他の文明です。

③ 進歩と調和
・進歩を強調すると、都会的競争のストレス社会になります。
・調和を強調すると、発展が止まった停滞した社会になります。

・エル・カンターレ文明は、時間の循環論による(春夏秋冬)の発展を目指します。

④ レプタリアン型とプレアデス型
・どちらかというと、西洋文明はレプタリアン型の面が強く出ているような感じがします。
プレアデス型の人も、個人的には、西洋文明で活躍してきたのかもしれません。

・一方、中国の三国志を見ると、いかにも、個人の魂修行の場という感じがしますし、日本の政治を見ていると、全体のなかの役割を考える場になっているような気がします。

・エル・カンターレ文明は、過去の修行の成果を実現する場だと思います。

今回の結論

「西洋文明と東洋文明が弁証法的に発展してエル・カンターレ文明が生まれる」と考えられる。