SEG200503 コロナ危機を考える⑥ - 慢心に気づくための話、あるいはどん底にいる人への話

・昨日公開した記事(⇒SG200502「コロナ危機を考える⑤」)で「コロナ危機と宏洋問題の共通点は慢心にある」という話をしました。

・99.999%の人間は慢心をしています。
・そのことを教えてくれる話がありますので紹介をします。

 🙂 慢心に気づくための話、あるいはどん底にいる人への話

・この話は、スティーブン・コビィー(『七つの習慣』の著者です)の『偉大なる挑戦』という本に出ている話です。

・話の主人公はサラ・ブラナックというアメリカのジャーナリストです。

・サラは、レストランで食事をしているときに頭の上から天上の大きなパネルが落ちてきて、1年以上たっても治らないような大きな損傷を受けました。
・事故後の数か月は、すべての感覚が異常になっていました。
・視覚がぼやけ、模様をみると平衡感覚がおかしくなり、音を聞いてもめまいがし、話もできず、動こうとすれば激痛がはしり、臭いをかくごとも、ものを味わうこともできませんでした。

・サラは数か月の間、子供や夫から離れ、何一つ自分ですることもできずに絶望のなかで生きていたのです。

・そこで、サラは神様と出会います。
・サラは、次のように言っています。

しかし次第に、私たちが逆境にうちのめされるとき、神様はもらい泣きをしてくれると私は心から信じるようになっていった。つまり、神様は私たちをそれほどまでに愛してくださるのであり、我々の想像もつかない方法で癒してくれるのだ、と。
動けなかった期間は私にとって、神というものについて真剣に考える絶好の機会となった。いろいろ気づかされた中で特に重要だと思ったのは、神の力は人間が予想もしない場面に現れるということだった。モーゼは自分の神を、燃える藪の中に見出した。そして、私は自家製のスパゲッティソースの入ったポットの上に見つけた。事故から数か月が過ぎたころ、私が初めてはっきりと臭いを嗅げたのがスパゲッティソースだったのだ。

ある友人がくれた心温まる贈り物がコンロの上で沸き立ち、その香りが私の寝室にまでふんわりと漂ってきたとき、私は自分の鼻を疑った。ニンニク、玉ねぎ、トマト、ペッパー、オルガノの不思議な、それでいて懐かしい香りに、えも言われれぬ幸福感を覚え、その香りを追うようにして階段を降り、キッチンへ入って行った。嬉しさの余り、気が狂わんばかりだった。自分の家の中にいながら、神聖な地面に立っているように感じた。私はありきたりのものの中に聖なる奇跡を発見したのだ。その瞬間から、自分の人生はまるで変わるような気がした。

その後の数週間は、私の幼い娘との驚きの感覚をって人生を再発見する幸せな期間となった。臭覚の次に味覚が戻り、そして聴覚と視覚、さらに触覚と続いた。感覚を一つひとつ回復するたび無上の喜びを感じ、涙がどっとあふれだすことさえあった。

私たちは不幸な目に遭わないと、自分がどれだけ恵まれているか気づかないのだ。もうそんなことはしない。そのことを二度と忘れまいと、私は心に誓った。

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